重要度が高まるサードパーティリスクを効果的に管理するには
重要度が高まるサードパーティリスクを効果的に管理するには
近年、パートナー企業、サプライヤーやサービス提供会社といった委託先(サードパーティ)を巡るリスクが高まっています。経済やビジネス活動のグローバル化に伴い、企業のサードパーティ・ネットワークも拡大してきましたが、米中対立などの地政学的環境の変化や、ESG・SDGsなど企業に求められる社会的役割の増加により、サードパーティの適切な管理を企業に求める声が高まっています。一方で、膨大な数のサードパーティを管理することは、企業にとって過重なリスク管理につながります。企業は、配分するリソースとのバランスを取りつつ、メリハリのついた対応をとることが必要です。
サードパーティリスクとは?
サードパーティが自社に及ぼす潜在的な脅威を意味し、その内容は多岐にわたります。汚職や反社会的組織とのつながりといった従来からのリスクに加え、地政学的な対立を背景とした規制や制裁の強化、人権や環境に配慮したサプライチェーンへの要請、それらへの対応を誤った場合のレピュテーションの毀損など、時代の変化によって新たに重要性が増してきた課題も多く、今後サードパーティを巡るリスクはさらに複雑化することが考えられます。
<サードパーティリスクの重要性を高める近年の潮流(例)>
- 経済安全保障の重要性が高まるなか、OFAC(米国財務省外国資産管理室)など、世界の国・地域が発効する制裁リストに掲載されている懸念組織とのつながりの有無が確認できているか?
- 人権デュー・デリジェンスの要請に基づき、人権に負の影響を与えるサードパーティが取引先に含まれていないことが確認できているか?
- 「モノ言う株主」やアクティビストが求めるガバナンスのレベルや批判の対象となりうるサードパーティを検知する仕組みが整っているか?
<検討すべきリスク>
サードパーティリスクをいかに管理するか
企業は、拡大するサードパーティリスクに対し、限られたリソースのなかで、効果的・効率的に対応していくことが求められています。適切に対応するには、サードパーティの管理範囲の設定や優先的に確認すべき対象の選定、重要度に応じた管理手法の構築などが必要です。
特に、企業のリソースは限られる一方で、管理すべきサードパーティは膨大な数に上ることが多く、重要度やリスクレベルに応じたメリハリのついた管理を行うことが重要です。例えば、買収先や合弁パートナーなどの重要な相手先については、ビジネス、法務、財務など、様々な観点からのデュー・デリジェンスが必要になりますが、多くの場合、対象の特定は容易でその数も限定的なものとなることが一般的です。そのため、リソースを割きやすく、集中的に管理することが可能です。一方で、重要度の劣るサードパーティは、対象数が膨大となることが多く、確認にかかる企業側の負担も大きくなることが考えられます。そのため、最低限確認すべき内容を定め、限られたリソースの中で、効果的・効率的にポイントを確認することが重要です。
コントロール・リスクスの提供ソリューション
コントロール・リスクスは、世界各国で企業や個人に対するバックグラウンド調査を数多く手がけ、重要性が増すサードパーティリスクに対応するための最適なソリューションを提供しています。重要なサードパーティに対してはヒアリングを含むテーラーメイドでの調査を実施します。その他の膨大な数のサードパーティについては、重要なポイントに焦点を絞った調査レポートを提供しています。
コントロール・リスクスが提供する「Vantage(バンテージ)」は、サードパーティに対する簡易的・初期的なデュー・デリジェンスを行うサードパーティ・スクリーニングサービスです。特に、膨大な数のサードパーティに対し、ポイントを絞った確認を必要とする企業のニーズに応え、グローバルで多くの企業に採用されています。Vantageは世界の大部分の国・地域を網羅しており、同一のチェック項目、同一の価格で、統一的なスクリーニングをグローバルで実施できます。これにより、ガバナンスレベルの向上に寄与するとともに、ステークホルダーに対する説明責任を果たすことにもつながります。また、Vantageにより効率的なサードパーティの確認を行うことで、デュー・デリジェンスのリソースを、より重要度やリスクの高いサードパーティに集中することが可能となります。
コントロール・リスクスでは、世界34拠点で、企業や個人の調査を専門とするビジネスインテリジェンスチームが、お客様ごとのニーズに応じた調査、デュー・デリジェンスレポートを提供しています。サードパーティのスクリーニングサービス「Vantage」にご関心がございましたら、無料のサンプルレポートなどもご提供しておりますので、下記フォームよりお問い合わせください。