AIを活用した金融・保険業界における不正検知・モニタリング

AIを活用した金融・保険業界における不正検知・モニタリング


Author:  丹羽 雅彦 (Masahiko Niwa)

【本記事のサマリー】

  • 金融・保険業界ではコンプライアンス上の不正によって、年間収益の約11%に相当する損失が毎年発生している。
  •  特に保険業界は複数のチャネルを通じて商品販売をしており、複雑かつ多岐にわたるコンプライアンス上の問題に直面している。
  • 潜在的な不正リスクを効果的に検知し、コンプライアンス体制を強化するためには、AIを活用したデータ分析の活用が重要。

金融・保険業界における不正行為やコンプライアンス上の問題により、毎年、世界中で数百万ドルもの損害が発生しています。アジア太平洋地域におけるコントロール・リスクスの調査によると、保険業界における虚偽の保険金請求、金融詐欺などの不正行為による損害額は、年間収益の11%に相当する規模となっています。また、契約締結に関連する贈収賄や汚職があった場合、金融機関・保険会社は、自社のみならず、代理店の行為についても責任を問われる可能性があります。このように金融機関・保険会社に影響を与えるコンプライアンス上の問題は複雑かつ多岐にわたるため、従来のソフトウェアでは効果的なコンプライアンスリスクのモニタリングが困難になってきています。  

こういった課題を解決するため、コントロール・リスクスでは、クライアントの営業活動・契約引受に関するデータ、代理店データ、顧客のプロファイルやパターンを分析・モニタリングし、リスクの高いチャネルや契約を検知する仕組みを提供しています。 クライアントから提供されたデータをAI分析することにより、潜在的な不正リスクやコンプライアンス上の課題を確認し、リスクを軽減できるよう支援します。 また、クライアントごとにカスタマイズされたダッシュボードを提供し、複雑な分析結果を可視化し、クライアントが自ら分析結果を深掘りして理解することを支援します。

AIを活用した金融・保険業界における不正検知・モニタリング

■ ケーススタディ:

グローバル展開する生命保険会社の南アフリカにおける不正検知・モニタリングの構築

南アフリカで事業展開する、ある生命保険会社は、不正な保険金請求を効果的に特定することができず、多額の損失を被っていました。その保険会社は、複数の異なるデータシステムを社内で使用していたため、コンプライアンス部門が様々なデータを活用しつつ、不正を検知・調査することが困難な状況でした。

そこで、コントロール・リスクスは、データを一元管理するデータベース構築とデータ分析による不正検知プログラムの導入を支援しました。このプログラムによって、受領したすべての保険金請求案件に対して自動的にスコアリングし、不正の可能性が高い案件をコンプライアンス部門に自動的に通知する仕組みを実装できました。

<導入結果>

  • ダッシュボードと一元管理されたデータベースにより、データの透明性を高め、保険金支払いに関する効率的な意思決定を実現。
  • リスクスコアリングモデルにより、コンプライアンス部門は、不正による損失が大きいと予想される請求案件を優先的に調査することが可能に。

 AIを活用した金融・保険業界における不正検知・モニタリング

コントロール・リスクスは、今回紹介した金融・保険業界のみならず、あらゆる業界の企業が、デジタルツールやデータ分析を活用し、不正リスクへの対応強化できるよう支援しています。テクノロジーソリューションを熟知したデータアナリティクスの専門家だけでなく、コンプライアンスリスクに関する豊富なコンサルティング経験を有する専門家が力を集結し、クライアントの課題解決を支援します。不正検知・モニタリングやコンプライアンス関連でご相談がございましたら、下記お問い合わせフォームよりご連絡ください。

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